平成21年に施行された建築基準法一部改正について

戸開走行保護装置の設置義務化

①エレベーターの駆動装置や制御器に故障が生じ、かご及び昇降路のすべての出入口の戸が閉じる前にかごが昇降したときなどに、自動的にかごを制止する安全装置の設置を義務付ける。

  • 運転制御プログラムから独立した戸開走行防止装置
  • 制動装置の二重化
  • 非常停止時の移動距離の規定化

②左記の装置の構造は、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

③国土交通大臣の認定は、指定性能評価機関(財団法人日本建築設備・昇降機センター等)の性能評価を受けた上で、国土交通大臣の認定を取得しなければならない。

地震時管制運転装置の設置義務化

①エレベーターについて、地震その他の衝撃の加速度を検知して、自動的にかごを昇降路出入口の戸の位置に停止させ、かつ、当該かごの出入口の戸及び昇降路の出入口の戸を開くことなどができるようにする。

②左記装置の構造は、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

③国土交通大臣が定めた構造方法とは、告示により定めた構造方法に即したものであること、また国土交通大臣の認定を受けたものとは、上記の③の項目と同様。

安全対策の強化(基準の明確化)

①エレベーターのかご、主要な支持部分、昇降路並びに駆動装置及び制御器の構造のうち、一定の部分にあっては、構造又は基準を定める。

  • かごパネル及び昇降路の壁等の強度基準
  • 地震時の主索等引掛り防止対策
  • 地震時の機器の移動転倒防止対策(抜粋)

②左記装置の構造は、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣が定める基準に適合すること。

③上記の国土交通大臣が定める基準とは、告示に定める基準に即したものであること。